今回は介護付き有料老人ホーム　エレガリオ神戸の協力医療機関である神戸認知症医療専門しおかぜメモリークリニックの院長、南辰也先生に「認知症予防について」お話をお伺いしましたので、こちらのブログでご紹介いたします。

～認知症予防について～
2000年に介護保険制度がはじまり、高齢化社会の到来と認知症予防策の実施が社会問題として認識されはじめて、20年以上の年月が経過しました。根本的な解決策がないまま、時間だけが過ぎている印象があります。2020年において、65歳以上の方は16.7％、約602万人が認知症であるというデータが発表されました。つまり、6人に1人程度が認知症有病者であり、だれしもがなりえる一般的な病気と言えます。認知症は物忘れだけでなく、いろいろなことができなくなる病気です。もちろん程度に差はありますが、金銭管理や、買い物、料理、外出などの一般的な日常生活がままならなくなる方もいらっしゃいます。認知機能障害をきたしている方が社会の中でどう安定的な生活を送るかは、医療従事者や介護従事者たちが注目していくべき事項と課題であると、私は考えています。しかし、6人に5人は認知症ではないという事実にも目を向けるべきだと思います。例えば、生活習慣を見直すことで、認知症は予防したり、進行を遅らせたりすることができます。適度な運動をしたり、人と会って会話をしたり、考え事をしたりと、認知症予防には様々な実践方法があります。ただし、この中で最も重要なことが、「人と会話すること」です。

コロナ禍という状況で、ここ2年ほど、急激に人と会話することが減っている方がいらっしゃいます。そのような方々が急激に物忘れを自覚し始めて認知症外来を受診されることが、非常に多くなったと感じています。たとえ、5分でも10分でも、人の顔を見て、この人はどんなことを考えているのかなとか、わたしはこんなことを言いたいんだとか、頭を使うことが重要になります。内容は何でも構いません。難しいことを話す必要はなく、ただただ会話を楽しむだけで認知症予防につながります。もちろん、いろんなことを考えるのは認知症予防に有効です。どうすれば認知症にならないかなと考えるだけでも十分な予防策となります。そして、次に大事なのは食事の内容です。偏食は避けて、バランスよく食べること、オリーブオイルを使ったり、魚介類を適度に摂ったり、いわゆる、地中海料理と呼ばれるようなバランスで食事をすることをお勧めします。野菜や、オリーブオイル、魚介類には抗酸化ビタミン、オメガ3脂肪酸といった動脈硬化や認知症の原因の一つである酸化ストレスや炎症の影響を軽減させる効能があると言われています。そして、適度な運動です。週に2，3回は外に出て歩くことをお勧めします。その時は、自分のペースで周りを見ながら、いろんなものに注目してお散歩を楽しんでください。黙食や静かな行動が推奨される世の中になってはいますが、コロナ禍が明けた暁には、認知症を予防するためにも、仲間で集まり、楽しく会話をしながら、食事や運動をしてほしいと思います。

～プロフィール～

医療法人社団　澪標会　しおかぜメモリークリニック
南　辰也　先生

暖かくの～んびりした南あわじ市で生まれ育つ。ガーデニングが趣味。
2019年5月に認知症専門クリニックを開業。患者様ご本人だけではなくそのご家族を支えることが私たちの使命です。

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〒６５０－００１５　兵庫県神戸市中央区多聞通２丁目１－９
TEL：０７８－３３５－７３７０（完全予約制）
FAX：０７８－３３５－７３７１

エレガリオ神戸は神戸市中央区海岸通に立地。近隣には元町商店街、ハーバーランドがあり、お散歩気分で気軽にショッピングやお食事に出かけられアクティブな生活が楽しめる介護付き有料老人ホームです。
是非、ご見学だけでもお越しくださいませ♪

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