1995年1月17日、5時46分52秒。阪神淡路大震災が神戸の街を襲いました。
あの頃、まだ私は幼稚園。当時、住んでいた垂水の被害は他区と比べ、ひどくはなかったのですが、電気水道といったインフラは崩壊し不便な生活を送りました。また、震災により、私の祖母の家の周りは焼け野原になり、毎日祖母が無事であるのか不安でいたことを覚えています。

エレガリオ神戸のご入居者さんのなかには、神戸出身の方々が多いので、阪神淡路大震災に被災された方がいらっしゃり、当時のお話を聞くことがあります。
当たり前の生活が当たり前でなくなった日から丸29年を迎えました。

今年も神戸市三宮の東遊園地では阪神淡路大震災で亡くなられた方々への追悼と阪神淡路大震災で学んだことを次世代へと繋げていく為に「阪神淡路大震災1.17のつどい」が開催されました。

震災から29年が経ったとしても被災された方々の心が癒えるわけではありません。せめて、私にできることはなんだろうかと考えた時、「阪神淡路大震災1.17のつどい」の会場へ私は足を運んでいました。

東遊園地には慰霊と復興のモニュメント「1.17希望の灯り」「瞑想空間」があり、まずはそちらから訪問することにしました。

「1.17希望の灯り」

「1.17希望の灯り」は2000年1月17日に建立されました。「1.17希望の灯り」の碑文には、震災で犠牲になった命と今を生きている私たちの思いが書かれています。毎年「1.17希望の灯り」では「分灯」が行われ、各地で開かれる震災の追悼行事へ灯りの火を分けています。

「瞑想空間」

「瞑想空間」では震災で犠牲になった方々のお名前を刻んだ銘板が掲示されています。毎年、訪問する度に銘板が増えていることに心が痛みます。

「1.17希望の灯り」「瞑想空間」への訪問を終え会場へ。会場には多くの方々の姿がありました。

「阪神淡路大震災1.17のつどい」では毎年、公募で決まった文字の形に灯籠を並べて犠牲者を追悼します。今年の文字は「ともに」です。能登半島地震により被災された方々へ「共に助け合う」「寄り添い続ける」という思いを込めて「ともに」に決まったようです。

灯籠に火を灯す方、手を合わせられている方、黙とうを捧げる方など、会場は鎮魂の祈りに包まれました。
また、16時10分には能登半島地震へ被災された方々へ黙とうが捧げられました。

会場では阪神淡路大震災を経験していないであろう若い世代もよく見かけました。阪神淡路大震災を経験し得た絆、希望は、しっかりと後世に伝わっているのだと感じました。

お話は少し変わりますが、エレガリオ神戸では復興の決意と被害を受けられた方々の安寧を祈願した震災モニュメントが設置されています。
こちらは阪神淡路大震災で倒壊した英国形式の煉瓦造りの倉庫外壁の一部を敷地内に再現したものです。

エレガリオ神戸の震災モニュメントは（財）阪神・淡路大震災記念協会より、伝承プレートの設置が認められています。
プレートの「鎮魂のうた」にはこう記されています。

鎮魂のうた

わずか20数秒の大震が百有余年の歴史の輝きと多くの尊い生命を押し潰したあの日。
1995年1月17日午前5時46分。
ふるさと神戸の美しいまちや港の風景を一瞬にして瓦礫に変えた天災は、永い風雪に
堪えて明治の息吹を今に伝えた「煉瓦倉庫」までも私たちから奪い去った。
でも神戸を愛する心と未来に託す夢はいささかも砕かれなかった。
今ここに、残された小さな煉瓦の壁は新しい使命をもってよみがえる。
鎮魂の祈りととともに。

阪神淡路大震災から29年。これからの神戸の発展をご入居者さんと一緒に、ここエレガリオ神戸で見守っていきたいと思います。

そして、能登半島地震により被災され被害を受けられた皆さまに対しまして、心よりお見舞い申し上げます。
エレガリオ神戸スタッフ一同、被災された皆さまの安全と被災地の一日も早い復興を心からお祈り申し上げます。

【エレガリオ神戸のご案内】
エレガリオ神戸は神戸市中央区海岸通に立地。近隣には元町商店街、ハーバーランドがあり、お散歩気分で気軽にショッピングやお食事に出かけられアクティブな生活が楽しめる介護付き有料老人ホームです。
是非、ご見学だけでもお越しくださいませ♪

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